ポテトメーター(あ):75点
いや〜 またまたとんでもない映画に出会ってしまいました。
どうも、あずちるです。
今日 ご紹介する映画は、公開前から ”ユニークすぎる設定” で物議をかもしていた
デイブ・マッカリー監督作『ブリグズビー・ベア』。
マッカリー監督(33歳)は、名門 南カリフォルニア大学を卒業後、
アメリカの超人気コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」のディレクターとして
キャリアを積み上げている若きエリート!
主演のカイル・ムーニーとは大学時代からの仲間なんだとか。
青春の延長線上を今も歩んでいる感じ、まぶしいです、、、ええ。
(左がマッカリー監督、右がカイル・ムーニー。ふたりは本当に仲良し♡)
そんな本作は、監督デビュー作にして
カンヌやらサンダンスやら、世界中の名だたる映画祭で上映されまくってます!
ロッテン・トマトでも堂々の81%という高評価!
しかも、彼女はあの人気女優のエマ・ストーンなんだとか!
なんだこの無敵感!まぶしい!まぶしすぎるぞ、デイブ・マッカリー。
そんな公私ともに”超”が付くリア充監督の初監督作品なわけですが、
中身もなかなかのリア充具合なんですよ。青春、よき!って感じなんです。
ってなワケで、以下、ネタバレなしの感想へGO〜!
SNL仕込みの”トンデモ設定”!?「あらすじ勝ち」とはこのことだ!
『ブリグズビー・ベア』最大の魅力は、なんといっても「ユニークな設定」でしょう。
両親だと信じていた人物たちは、実は自分をさらった誘拐犯だった!!!
大好きだった教育番組「ブリグズビー・ベア」も、実は彼らが作った”偽番組”だった!!!
救出され”本物の両親”の元へ帰るも、ブリグズビー・ベアのことが頭から離れない!!!
でも”偽両親”が逮捕されちゃったから、もうブリグズビー・ベア観れないっぽい!!!
は!?!?!? ふざけんな!!! 25年間、毎日欠かさず見続けてきたんだぜ!!!???
え、てか、みんなブリグズビー・ベアのこと知らないとかありえなくない???
ブリグズビー・ベアってめっちゃスゴいんだぜ!!! 最高なんだぜ!!!
みんなも観たほうがいいって!!! 絶対!!!
ブリグズビー・ベア!!!
ブリグズビー・ベア!!!
ブリグズビー・ベア!!!
・・・ってのが、まあ、大まかな設定なんですが、
もうこの設定だけで ”観なきゃリスト” の上位に急浮上してくること必至です。
絶妙なカルト臭を ポップな映像で緩和させた上、
あれ?意外といい話っぽい?というドラマ的な期待感で中和させ、
わ、マーク・ハミル出てるじゃん、マジか。
見るしか。
・・・と、最後のダメ押しまで忘れないキャスティング。
準備周到というか、バランスがいいというか、
うん、こりゃ観ちゃうよね、という要素がすべて詰まった作品。
そんな先手必勝感をプンプンただよわせてる作品が、
『ブリグズビー・ベア』なんですね。
ブリグズビー・ベアを友達に勧めまくるジェームズの勢いといったら、
ちょっと前の「バーフバリを友達に勧めまくる人たち」の姿さながら。
・・・って、そんなことはどうでも良くて。
こんなあらすじ、よく思いつくよな〜と、
映画人をもうならせる特異な設定なんですが、それもそのはず。
マッカリー監督本人こそ、現実世界で「ブリグズビー・ベア」を作り続けている
張本人なんですから!!!
国民的コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」ってどんな番組?
マッカリー監督のライフワークであるアメリカの超人気コメディー番組
「サタデー・ナイト・ライブ」(通称、SNL)。1975年に始まった国民的長寿番組です。
ちなみに日本の長寿番組の代名詞である「徹子の部屋」は、1976年スタート。
毎週 豪華ゲストが登場して、あらゆる設定でコントを披露するという番組。
ちょっとこれを機に、どんな番組かご紹介。
ちょうどね、日本を題材にしたやつがあったんでねえ・・・ええ。
ケイティ・ペリー何やってんだよ!!!
・・・というツッコミはさて置き。
とまあ、毎回こんな感じで、
毒にも薬にもならない(けど全米が笑える)コントを頭こねくり回しながら考えている
天才ブレーンたちの中に、デイブ・マッカリーがいるんですね。
そりゃあ、引き出しいっぱいあるわな〜〜と、納得なわけです。
コントのテンションもどこかブリグズビー・ベアに通じるところがあるしね。
主演のカイル・ムーニーは、SNLの常連さんでもあります。
テレビからネット、そして映画へ。エンタメ愛が詰まった97分
テレビ畑で育ったデイブ・マッカリー監督。
『ブリグズビー・ベア』には、そんなマッカリー監督のテレビ愛が
ギュギュギュッと詰まっています。
でもね、わたし、テレビ業界の端っこで働いてるんで ちょっと分かるんですが、
テレビ業界っていま斜陽なんですよね〜。どこも。
インターネット配信に淘汰されるんじゃないかとか、
なんだかんだ 芸術性高いのは映画だよなとか、
テレビの人たちは戦々恐々とせざるを得ない時代なんです。
そんなことも踏まえてなのか、自然の流れでそうなったのかは分かりませんが、
本作では「テレビ」「インターネット」「映画」の3つのメディアが、
ちょうどいい塩梅で、絶妙のタイミングで、
それぞれの最高のパフォーマンスを見せてくれるんです!!!
あまり詳しいことはネタバレになっちゃうので言えませんが、
そういったメディア論的な視点でも楽しめる映画だったと個人的に感じています。
本当に”閉じ込められて”いたのは、誰?
最後に。
『ブリグズビー・ベア』が投げかけてくる最も重要なメッセージ、
それは「本当に”閉じ込められて”いたのは誰か?」という問いです。
たしかにジェームズは、20年以上もの間
偽の両親によってシェルターの中に”監禁”されていた。
外の世界は危険だと、信じ込ませられながら。
けれども、ひとたび外の世界に降り立つと、
そこにいるジェームズは、ほかの誰よりも自由で奔放な振る舞いを見せる。
目をキラキラさせながら、ブリグズビー・ベアの素晴らしさについて語るんです。
グレッグ・キニア演じるヴォーゲル刑事も、
ジョージ・レンデボーグ・Jr 演じる友人・スペンサーも、
みんな、かつては大好きだったもの、かつて抱いた夢にフタをして、
粛々と現実を生きてきた。
そんな彼らの前に、天使のごとく現れたジェームズ。
彼の「好きなのになんでやらないの?」と言わんばかりの
純粋無垢な瞳に、はじめは戸惑うわけです。
ここで私たちは考えさせられます。
檻の中に”閉じ込められて”いたのは、ジェームズだったのか、それとも・・・?
・・・と、いろんな角度から、シュンシュンシュン!と
笑いと涙と哲学の矢を飛ばしてくる、意外と深〜い作品なんですね。
名作の『チャンス』や『フォレスト・ガンプ』も彷彿とさせます。
『ブリグズビー・ベア』公式HPはこちら
あ、そうそう。
本作、グッズも大変可愛いんですよ!
マスキングテープとかTシャツとか、あとハチミツとかも売ってました。
売店でぜひチェックを!!
ではでは 本日は、このへんで・・・
バイバ〜イ🐻💤
あずちる
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